山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【サクッと百名山】九重山日帰り登山 牧の戸登山口ピストン2022.11 

九重山日帰り登山

先日久々の出張で博多に行くことになり、ただ仕事で行くだけでは勿体ないと調整した結果最終日をほぼ1日フリーにすることができたので、九州の百名山、九重山に登ってきました。初の会社の旅費で登った山になります。ブラボー。

山行データ

ルート

8:00 福岡空港(スカイレンタカー)

10:15 牧の戸登山口

11:52 久住山山頂

13:34 牧の戸登山口

13:45-15:30 星生温泉 山恵の湯

18:00 福岡空港着

この日は土曜日、20時の飛行機で東京に帰る予定だったので、遅くとも19時には福岡空港に着く必要がありました。福岡空港近くのスカイレンタカーで朝8:00に車を借りて、そこから高速に乗って牧の戸登山口までは片道2時間。よって山に使える時間は(19-8)-4=7時間です。標準コースタイムは往復5時間なのでワンチャン温泉に入って帰ってこられるかどうか、という時間設定です。

アクセス

公共交通機関を用いる場合は最寄りがJR久大本線豊後中村駅もしくは別府になります。電車でアクセスしそこからバス移動になりますがこの移動は結構時間がかかります。基本的には自家用車でのアクセスが良いです。道路の混雑が心配でしたが、高速は交通量こそ多いものの渋滞はなく往路も復路も予定通りの時間で移動できました。

福岡空港からすぐに環状道路に乗り、太宰府ICから九重(ここのえ)ICまで高速で移動します。九重から牧の戸登山口までの道はコンビニが1軒も無いので注意してください。ただし道中で1kmほど寄り道すると「食品スーパー高原ショップ小野」というコンビニ風のスーパーがあるので、我々はそこで食事を調達しました。

飛行機でガス缶が運べないため調理器具を持たずに来ましたが登山口までの道路沿いに「登山専門店シェルパ」という店があるので現地調達は可能です。

九重山について

ちなみに九重山と久住山、九重(くじゅう)と九重(ここのえ)の違いは町名など複雑な因子が絡み合っているようです。ちょっと調べたくらいではその歴史を紐解くことはできませんでしたが、山に関しては一連の山々のことを九重連山といい、久住山はそのうちの一つという位置づけです。

『九重』と『久住』の違いとは?わかりやすく簡単に説明 | 大分んしのブログ

牧の戸登山口

牧の戸登山口は既に標高1330mで、山頂まではたった400m程度の高低差です。実際の獲得標高も600m程度なので旅行や観光のついでに登るにはぴったりの登山口でした。実際、ゴリゴリの山岳装備の人は少なて、スニーカーにボディバッグ一つとか、軽装の人が多いです。

登山道は山頂まで一貫してよく整備されていて非常に歩きやすかったです。最初は舗装路から始まります。

5分ほど歩くと東屋が現れ広範囲が見渡せます。最高峰でも約1800mと決して高い山ではないものの、多数の山々が連なっており、同時に遠くの水平線を望むこともできて開放感があります。

大地を感じる眺め。

木のトンネル。

九重連山エリアの森林限界は1500mくらいで、火山であることも影響して終始眺望の良い道が続きます。最初のピークの沓掛山(くつかけやま)まで来るとあとは稜線歩きです。

眺めも足場も良いため快調に進みます。

歩きはじめて1時間ちょっとで本日のゴール、久住山の山頂が見えてきました。

山頂手前は一度避難小屋まで降りて登り返します。

久住分かれ

久住分かれ。ここは台地状になっていて避難小屋が建てられた休憩スペースです。

避難小屋

この避難小屋は2020年に建て直されたばかりらしくきれいで新しいです。ここまで来ると山頂までは残り40分ほどなので目前です。頂上直下でも急に斜度がきつくなるようなことはなく、これまでと同じくらいの運動強度で登り切ることができました。感覚としてはケーブルカーを使わない高尾山登山と同じくらいでしょうか。景色や道の雰囲気は乗鞍に似ています。

久住山の肩の部分は九重連山最高峰の中岳1791mへの分岐点となっています。中岳は九重連山最高峰と同時に九州本土最高峰でもあり、登頂するか迷ったものの今回は時間の制限もあるため久住山でゆっくりすることにしました。

久住山山頂

久住山山頂1786m。山頂は広く、複数のパーティが昼食をとっていました。当たり前のように360度見渡すことができて視界が非常に広いです。関東では方角が分かればある程度どの山か特定できますが、ここは登山を始めてからは初上陸の九州の地なので全く分かりません。未知の世界に来た気分です。

下界の緑色の土地はゴルフ場なのか茶畑なのか…。金時山から見た箱根方面の景色に少し似ています。いつも山では簡単ながら調理をするので、こういう景色を見ながらおにぎりを食べたのは本当に久しぶりでした。

標高が低くとも山深いエリアであることがよく分かります。本当は日帰りではなく縦走して満喫すべき山です。しかし逆に言えば旅行ついででも安全・短時間にこの眺望を得られるということです。

今年は黒戸尾根やらジャンダルムやら鳳凰三山やら、過酷な山で鍛えられたおかげか、往復3時間と大幅に巻いて登山終了したので温泉に入って帰ることにしました。登山口までの道中は多数の温泉がありますが、登山口から近く評価数も非常に多かった「星生温泉 山恵の湯」をチョイスしました。入浴料は1000円、タオルは100円で販売されておりバスタオルも100円でレンタルできるので利用しやすいです。シャンプー、コンディショナー等は備え付けられていました。少し料金は高めですが三俣山を正面に望む抜群のロケーションの露天風呂は長湯に適した温度でとても良かったです。

九州旅行のアクセントに、出張ついでの百名山ハンターに、オススメします九重山。