山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【日本百名山】美ヶ原日帰りハイキング2022.10

美ヶ原高原って?

秋深まる10月末、運動不足に悩む細君を連れて美ヶ原ハイキングに行ってきました。歩行距離は8kmほどで危険箇所がないのはもちろんのこと、アップダウンもほとんどなく、老若男女安全に楽しめる絶景コースでした。

美ヶ原は長野県の諏訪〜松本にかけて位置しており、王ヶ頭2034mを最高峰とする高原で日本百名山の一つでもあります。さらに諏訪側の霧ヶ峰から美ヶ原までを結ぶビーナスラインは人気のツーリングスポットになっています。

ルート

今回は諏訪ICで高速を降りて下道で霧ヶ峰まで上がり、ビーナスラインを走って美ヶ原までアクセスしました。道を登りきると最初に美術館方面(P1)とふる里館(P2)方面との分岐が出てきます。どちらでも良いですが、美術館から開始すると牛伏山を経てふる里館を通過し美ヶ原に向かう最長のコースになるので、今回は細君の体力も考慮して短い方のふる里館から開始することにしました。

スタート地点 ふる里館

スタート地点のふる里館駐車場です。キャパは30-40台くらいでしょうか。混んでいて停められないと前情報を得ていましたが、到着した10時半、10月末の日曜という紅葉シーズン(標高的にはやや過ぎていますが)にしては空きが目立ちました。宿泊施設でもありますが道の駅のような雰囲気でお土産売り場や食事スペースがあります。

ふる里館の脇道を進むようにして美ヶ原方面へ進みます。しっかり登山の格好をしている人はむしろ少数派で、ジーンズにスニーカーくらいの軽装の人が多かったです。気温は5℃くらい。

牧場にもなっている美ヶ原は視界を遮るものが何もなく、ひたすらに視界が広いです。海外旅行に一切興味がなく日本を出たことがない私ですが「日本じゃないみたい」という感想を抱きます。

気持ちの良い高原歩きが続きます。この道は自転車の走行は禁止されていますが帰りに1台、グラベルロードの中高年男性とすれ違いました。ルールを守れない人と出くわすとせっかくの楽しい気分が損なわれるのでやめていただきたいところ。

(自転車を押して歩くのは問題ないので、ルール違反せずとも王ヶ頭や美しの塔と写真を撮ることは可能です)

美しの塔

ふる里館から歩くこと20分ほど、すぐに美ヶ原のシンボルである美しの塔が登場しました。奥に見えているのが王ヶ頭ホテルです。

裏側から内部に入ることができ、よくある鐘を鳴らす感じですがこの時は鐘の補修中でした。民度の低いカップルの落書きがいくつもあって残念な気持ちになります。

アルプス展望コース

遊歩道を進むと王ヶ頭ホテル方面に進む道とアルプス展望コースの分岐が出現します。アルプス展望コースも最後は王ヶ頭につながっているのでどちらを進んでも同じ場所に出られます。アルプス展望コースは少しだけ登山道の雰囲気が出てくるものの、変わらずスニーカーで問題ないくらいの道です。

アルプス展望コース始点。雲がなければ正面に北アルプスを眺めながら歩くことができるみたいです。

麓には松本の町並み。中心部はビル街で、地方都市とはいえかなり栄えているので遠目にもはっきり分かります。

細君、大地に立つ①

しばらく進むと岩が飛び出た眺望スポット。細君はなで方なのでズゴックのような立ち姿になりがちです。

雲が晴れて北アルプスの一部が見えました。3000m級が連なる山脈なので遠くから見ると明らかに高さが違って震えます。

アルプス展望コースは王ヶ頭ホテルの直下を回り込むように道が続いています。さすがにこっちの道を歩く人は登山の格好をしている人がほとんどでした。

細君、大地に立つ②

眺望スポットその2。こちらは断崖絶壁となっていてなかなかのスリルです。しかし足場は広く非常に安定しているので安心してください。

抹茶色の登山道です。一昨年の同時期に歩いた丹沢の塔ノ岳〜丹沢山の稜線歩きを思い出す色合い。

中央よりやや左上の角張ったところが先程の眺望スポットその2になります。

振り返ると歩いてきた道程。こうして見るとまさに台地になっていて、下界から切り離された楽園です。

王ヶ頭

アルプス展望コースの最後は王ヶ頭ホテル直下を通り、王ヶ頭に抜けます。ここだけわずかに登りになるものの200mほどの短い距離です。スタートからゆっくり歩くこと約2時間、最高点王ヶ頭2034mに到着しました。

天狗の地蔵。王ヶ頭はホテルの裏側に位置していて、さらに先に1kmほど奥に進むと王ヶ鼻まで行くことが出来ます。今回は雲が多かったのもあり王ヶ頭をゴールとして、ホテルの方に向かいます。

王ヶ頭ホテル

一度厳冬期に泊まってみたい王ヶ頭ホテル。そのシーズンはそこそこのお値段&なかなか予約が取りづらいのがネック。真冬の美ヶ原の星空はどんなに美しいのでしょうか。

こちらは正面入口。宿泊者専用の出入口で、売店やカフェ利用は右側から入ります。

ホテル正面。だだっ広い美ヶ原高原と、雲に隠れていますが霧ヶ峰、八ヶ岳までが一望できます。

ホテル目の前には椅子とテーブルが3箇所あって宿泊者でなくとも利用できます。こうしたテーブルは数カ所に設置されており、レジャーシートすら必要なく優雅にランチできます。

今回はハイキングということで装備は防寒着くらいなので、ザックの中身はほとんどが食材です。メニューはまずすき焼き。シビアな登山ではないので卵ももちろん持ってきています。クッカーはジェットボイルミニモ。二人分には小さいかと思いましたが丁度良いくらいでした。

メニューその2,もちラザニア。山と食欲と私、レシピ集よりチョイスしました。メスティンにじゃがりこ、スライス餅(割高だったので普通の切り餅を薄く切った)、パスタ用ミートソース、チーズを層層に入れて弱火で焼くだけのお手軽料理。

メニューその3も同じく山と食欲と私、よりポンかす丼です。本来はメスティン炊飯で作るので見栄えも味も良いのですが、パックごはんでズボラに作ったらドヤ街の路上で売ってそうな見た目になってしまいました。

食後は来た道でなく、最初の遊歩道を歩いてふる里館に戻ります。ハイキングというかもはや散歩です。

牛伏山

ふる里館は美ヶ原美術館の方から歩くルートが合流してくる場所なので、ふる里館から15分程度で牛伏山に登ることができます。さすがに昼食の割に運動量が少ない気がしたのでもうひと歩きすることに。

牛伏山山頂から王ヶ頭ホテル方面。

こちらはおそらく長野市方面の町並み。

絵画のような遊歩道。ふる里館から牛伏山はほんのちょっとで景色が良かったのでぜひ登るべきです。

気軽に日本離れした景色を楽しみながらの絶景ハイキング。防寒さえしていれば危ないところもないし、小さい子供連れでも安心して楽しめる美ヶ原。山飯の練習をしに来たり、チェアリングをしに来るのも良さそうです。絶景高原ハイキングでした。