【神様のカルテ】最高の日本酒居酒屋　厨十兵衛を紹介　長野県松本市

「神様のカルテ」舞台、長野県松本市

「神様のカルテ」という作品をご存知でしょうか。長野県松本市が舞台の、夏目漱石を敬愛する若き内科医の奮闘物語です。

作者も実際の医師であり、主人公の勤める「本庄病院」は松本市に実在する「相澤病院（作中のように救急で忙しいところらしい）」がモデルになっているそうで、縄手通りや四柱神社といった松本の町並みが実際に登場します（名前は少し変えられています）。

松本は戦火を免れた町で、松本城とその城下町の町並みが残っていて非常に情緒がある町です。洒落たカフェや飲食店、寂れていないお土産街、加えてA&Fや好日山荘といったアウトドアショップもあり、何度も本気で移住を考えたくらい、たいへんに魅力的な町です。

「九兵衛」のモデル、厨十兵衛

そんな神様のカルテに登場する主人公の行きつけの飲み屋「九兵衛」のモデルとなっているのが今回紹介する厨十兵衛です。学生時代を松本で過ごした友人MR氏に教えてもらった厨十兵衛ですが、のちに神様のカルテ九兵衛のモデルということを知って聖地巡りのつもりで初めてと行ってみたところえらく感動しました。日本酒好きとして感動してからというもの、今では定期的に通うようになってしまいました。

厨十兵衛は松本駅から徒歩圏内、観光地として人気な縄手通りのすぐ近くに位置しています。

雰囲気のある店構え。

甲府から自転車で行くのにちょうど良い

一応自転車ブログなので自転車に絡めた話を。

松本は私の住む甲府市から片道100kmくらいで、国道20号線をずっと北上した先にあります。基本的に緩徐に登り続ける道のりで、北杜市を抜けるあたりが苦しくなり諏訪までは我慢の時間ですが、塩嶺峠を超えてからは松本までは延々と下り続けて辿り着きます。私が個人的にベストだと思っているロングライド、100kmで1000mアップの根拠はこのルートがルーツになっています。最初は6時間近くかかっていたこの道のりですが、今では4時間で走れるようになりました。つむりさんがブログで4時間で100kmが一つの基準になると仰っていて、自分の脚の場合1000mアップの100kmが基準ということになります。

このルートの素晴らしいところは電車で松本から甲府まで帰れるということなので、何も気にせず食べて飲むために自転車で行き、輪行で帰るというのが定番化しました。いつも同じく松本市内にあるスーパー銭湯「湯の華銭湯瑞祥松本館」でサウナをきめてから店に向かいます。

店内トイレに貼ってあるポスター。実写映画化に加え、漫画・ドラマ化もされています。最近は福士蒼汰さんが主演のドラマが放送されていましたね。

癖の強過ぎる店主

十兵衛を訪ねる際に最も留意しておくべき点は、作中の九兵衛のマスターは気のいいおっちゃんという感じですが、実物の十兵衛はなかなか尖った店であるということです。まず店の入り口に張り紙があり、「騒がしいので3人以上はお断り」「日本酒3合以上飲めない人お断り」などの文言が書かれています。※時により異なる

そしてコロナ禍以降は「県外の人お断り」であったり「マスクしたままの入店お断り」など、時により様々な文言が足されていました。店内には「うちは日本酒好きな店主が好きな日本酒を取り揃えている店ってだけで、日本酒専門店ではないぜ。一杯ごとにグラスを変えてほしい人はそういう店に行け」というような張り紙があります。

豊富な長野の日本酒

長野を代表する日本酒の数々。以前は日本酒以外の酒は出していなかったはずが、コロナ禍になってコロナビールを出すようになったようです。ヤクルト1000といい尖りすぎだろ。

夜明け前。こちらは作中にも登場する、ファンならつい反応してしまう銘柄。

私が一番好きな大信州。清流のようなロゴを見て欲しい。

大信州は松本ICすぐ近くに専売所があるので山の帰りにご褒美として買っていくのに良いですよ。

全国の日本酒も多数扱う

アクの強いお店だけど…

普通の人なら入り口の張り紙を見て入るの止めるだろうと思います。3合飲めない人もいるだろうし、飲めても入りづらいでしょう。しかし、一度入ってしまえば基本的に店主に話しかけられることもないし、決して飲み食いの仕方で怒られるようなこともありません。店主は常連さんと思しき客が来ると作業しながら少し話したりしている程度で、淡々と料理を作っています。店内は1人客が多いので静かに酒と料理を堪能できる空間になっており、非常に居心地が良いです。