山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【輪行】ロードバイクで憧れのしまなみ海道を走ってきた 尾道〜今治2021.9

憧れのしまなみ海道へ

ロードバイクに乗り始めて気付けば10年。

ずっと憧れ続けていたしまなみ海道を遂に走ってきた。

尾道をスタートして今治に宿泊した。

前日のうちに甲府から約6時間の輪行を経て広島入り。友人と合流し、尾道へ向かう。広島駅から尾道駅へは1時間半程度。

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2人分のロードバイク輪行。怪訝な目を向けられるかと思いきやそんなことはなかった。しまなみ海道がある関係で、広島県は全体的に自転車乗りに理解があるようだった。広島市街はロードバイク乗りが多く、自転車専用レーンも整備されていて走りやすい。

尾道駅 旅の始まり

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旅の始まり、尾道駅で自転車の組み立て。この日は曇り空の平日だったが、同じような輪行者が何人か。さすが聖地。ここで地元のおじいさんに話しかけられ、しまなみ海道のおすすめスポットを教えてもらった。しまなみ海道最後の島、大島の亀老山(きろうさん)展望台にぜひ行ってみろとのことだった。

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JR尾道駅のすぐ向かいに向島行きのフェリー乗り場がある。10〜15分くらいの間隔で出ているようだ。夜になっても運行しており、地元の高校生がママチャリに乗ったまま乗船していき、観光の手段ではなく地元の交通手段なんだなと実感する。

ちなみにフェリーを使わなくとも、尾道大橋を使って向島に上陸することもできるらしい。

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しまなみ海道MAP

目安としては1つの島ごとに1時間くらいらしい。

ブルーライン

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向島上陸。しまなみ海道にはブルーラインという目印があり、これに従って走ればゴールの今治まで辿り着けるようになっている。初めはしばらく普通の市街地だけど、ワクワクが止まらない。

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向島に上陸してから15分ほど走ると海沿いの道に出る。まず最初の橋、因島大橋を眺める。あのしまなみ海道に来たんだという実感が込み上げる。

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橋の名前は尾道側から見て次の島の名前になっていることが多い(向島-因島間は因島大橋、因島-生口島間は生口橋、のように)。

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橋は島の高いところと高いところを結ぶため、必然的に橋の前後ではヒルクライムが必要になる。長い登りではないが、疲れた頃に定期的にやってくるので私のような登り苦手の民には堪える。橋の入口は車道と原付および自転車用レーンで分かれている。

自転車神社

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因島に渡り、生口橋には行かず3kmほど島を周回して寄り道すると自転車神社として有名な”大山神社”へ(友人の下調べで初めて知った)。しまなみ海道は至る所にサイクルラックがあり、神社にあるくらいでは驚かないが…

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こちらの鳥居は自転車と一緒にくぐって頂きます、と巫女さん。これには驚いた。

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よく見るとおみくじがホイールに結ばれている…。すげえや。

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さすが自転車神社だけあって、自転車のお守り以外にもサイクルウェアやグローブなんかも売っていた。イカしたジャージを見つけてしまい、つい衝動買い。ろんぐらいだぁす!のコラボジャージもあった。

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レモンの島、生口島上陸。ブルーラインに沿って走ると…

しまなみドルチェ瀬戸田本店

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しまなみグルメで有名なジェラート店、「しまなみドルチェ瀬戸田本店」へ。メニューは瀬戸田レモン、伯方の塩などご当地ならではって感じ。なんとなく沖縄のBLUE SEALを感じる。

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しまなみドルチェのロゴがかわいい。

しまなみロマン こぼれそうなレモンポーク丼

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走り始めて2時間半、昼食は「しまなみロマン」のレモンポーク丼。友人がゴールデンウィークに訪れた際は15時近くなっても並んでいたというほどの人気店らしい。1500円くらいで観光地価格かと思いつつ注文したが、サイクリストのお腹も満足、の謳い文句通りこのボリューム感。丼の蓋が閉まりきってないのがそそる。

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多々羅大橋 広島-愛媛県境

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3つ目の橋、多々羅大橋。国内最長の斜長橋(塔から斜めに貼ったケーブルで橋を直接支える橋のこと)らしい。この塔の真下は”泣き龍”という、音を立てると塔に反響して音が上がっていくような不思議な現象が起こる。

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多々羅大橋の途中に広島県と愛媛県の県境がある。友人車は広島、私車は愛媛にある図。

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サイクリストの聖地記念碑

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多々羅大橋を渡り大三島に上陸してすぐ、多々羅しまなみ公園にある「サイクリストの聖地記念碑」で休憩。2014年にサイクリングしまなみという大会、台湾との姉妹自転車道協定の締結、の2つのイベントを記念して建立されたそう。2つの丸が車輪、上の石がサドルを表しているらしい。

辛すぎるヒルクライム 亀老山

最後の島、大島に上陸した頃にはすでに走り尽くした気になっていた。夜には雨が降るという予報もあり、早めに今治まで走り抜けようと思ったが尾道の老人が勧めてくれた亀老山の看板を見つけてしまい、行ってみることに。

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距離にして3km程度の登りがあまりにも辛くて途中の写真は撮れなかった。サイコンに表示される斜度は常に2桁で、最高は18%に達した。展望台からは最後の橋、来島海峡大橋が一望できる。景色は良いけど、登るには覚悟が必要です。

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来島海峡大橋。世界初の3連吊り橋で全長4105m、しまなみ最大の橋。あまりに長くて本当に海の上を走っていると実感できた。

ホテル今治菊水

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今治に上陸してから30分ほど走り、終点の「ホテル今治菊水」へ。しまなみの宿らしく、自転車をそのまま部屋に持ち込めるシステム。受付の方も非常に感じが良く理解もあり、チェックアウト後もロビーに自転車を置かせてくれたりした。

サイクリスト温泉、喜助の湯

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今治駅近くのスーパー銭湯「喜助の湯」へ。こちらはサイクリスト応援を全面に押し出している温泉のようで、自転車用の縦置きロッカーが備えられていた。南京錠の鍵はフロントで貰う。

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自転車用ロッカー。もちろん利用は無料。

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ホテル今治菊水の夜御膳で旅の締めくくり。

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サイクリストなら誰でも知ってるしまなみ海道、昔から存在は知っていたけれど、遠方でハードル高く感じていたしまなみ海道。実際は自転車を持って尾道駅に降り立てばそれだけで旅は始まる。思っていたよりもずっと気軽に楽しめるしまなみ海道。

現地でのレンタサイクルも充実しており、体力に不安があればe-bikeという選択肢もある。興味がある人は是非自分の足で走ってみて欲しい。